子どものお小遣いはどこに置く? 財布・貯金箱・親が預かるの決め方と分け方

お小遣いを渡し始めると、そのお金をどこに置くかで迷います。財布に全部入れていいのか、貯金箱か、親が預かるほうがいいのか。

この記事では、お小遣いの置き場所 4 つを比べ、学年別の判断表にしました。使う分と貯める分の分け方と、つまずいたときの対処も載せています。

お小遣いの置き場所、4 つの比べ方

置き場所は 1 つに決める必要はなく、組み合わせて使えます。

置き場所 なくしにくさ 残りの見えやすさ 使いやすさ 親の目の届き方
財布 持ち出す分は落とす心配 開けて数える すぐ払える 外での支払いは見えにくい
貯金箱 家に置けば外では落とさない 出して数える 財布に移す手間 置き場所を決めれば分かる
親が預かる 持ち出す額を絞れる 子どもには見えにくい 親から受け取る手間 出し入れが分かる
子ども名義の口座 現金を持ち歩かない 通帳などで見る 引き出す手間 通帳で出入りが分かる

親が預かる場合は、子どもに残りを見せる時間を作っておきます。預けたお金のことを、子どもがよく分かっていない場合があるからです。

子ども本人に聞いた金融広報中央委員会の調査 (2015 年度) では、小学 5・6 年生の 28.9% が「貯金はあるようだが家の人が管理していてよく分からない」と答えていました。

学年別、置き場所の判断表

学年が上がるにつれて、子どもに任せる範囲を広げていく形です。

学年 財布 貯金箱 親が預かる
低学年 親と一緒の買い物で使う 残す分を入れる 必要な分を受け取る
中学年 持ち出す分を選ぶ 使う分と分ける 取り出す理由を親に話す
高学年 予定に合わせて準備 目的別に分ける 預ける目的を本人が決める

この流れは、国の金融教育の目標をまとめた金融リテラシー・マップ (2023 年) をもとにしています。低学年は予算内で買う・中学年は必要と欲しいを分ける・高学年は計画と見直し、という段階です。

ただし学年は目安です。何年生で財布を一人で持たせる、という決まりはありません。

子ども名義の口座は、作る時期より目的で考えます。お祝い金をまとめて置くためなら早めに、お金を扱う練習のためなら通帳の意味が分かってから、という考え方があります。

使う分と貯める分の分け方

始めやすいのは、財布に使う分・貯金箱に貯める分と 2 つに分ける形です。

お金を財布に全部まとめて入れると、使いすぎにつながることがあります。子どもの金融教育に詳しい FP、八木陽子さんへの取材記事 (2023 年) でも、使い道を考えて箱を分ける方法が紹介されています。

組み合わせの例は次のとおりです。

  • 財布 + 貯金箱: 使う分と残す分を分ける基本の形
  • 財布 + 親が預かる: 持ち歩くのが心配なときに
  • 貯金箱を目的別に: 欲しい物ができたら箱を足す
  • 財布 + 口座: 長く残すお金を分けたいときに

箱の数は、最初から増やさなくてかまいません。貯める目的ができたときに、親子で相談して足せば十分です。

なくした・使い切った・友だちとのやりとり

つまずいたときは、置き場所を変える前に、まず何が起きたかを親子で確かめます。

場面 まず確かめること 置き場所の見直し
外で財布をなくした 最後に見た場所 持ち出す額を絞る
家でお金が見当たらない 置き忘れがないか 戻す場所を決める
すぐ使い切る 何を買ったか 使う分と貯める分を分ける
貯めた分まで持ち歩く 全額が要るか 財布と貯金箱を分ける
友だちにおごる・借りる 断れなかったか 親子で約束を決める

外でなくしたときは、近くの交番や警察署に問い合わせ、遺失届を出せます。落とした場所が分からない場合も届け出られると、警察庁が案内しています。

友だちとのおごりや貸し借りは、財布の大きさだけでは防げません。横浜市の小学校が配った資料 (2023 年) でも、少額のやりとりが大きくなる場合があるとして、困ったら大人に相談するよう呼びかけています。

実際の家庭では、どう決めている?

保護者の事例を見ると、置き場所の決め方は次のように分かれます。

  • なくした経験から、持ち出す額を絞った
  • 分け方を増やしすぎず、使う・貯めるの 2 つにした
  • 移動中だけ親が財布を持つ

ある保護者のブログでは、小学生の子が祭りで財布を落としました。必要以上のお金を入れないことと、財布をしまう場所を、親子で振り返っています。

別の保護者は、最初に考えた 3 つの分け方を、使う・貯めるの 2 つに絞りました。使う分は財布に入れ、移動中は親が財布を持って、支払いのときに子どもに渡しています。

一方、貯める・使う・誰かのために使う、の 3 つの箱で再スタートした家庭もあります。子ども自身が使い道を選ぶ経験をねらった分け方です。

2 つか 3 つかに正解はありません。迷ったら 2 つから始め、使い道を話せるようになったら足す形が始めやすいでしょう。

小学 4 年生の子が友だちにおごってもらっていたと分かった家庭では、子どもと相手の保護者に事情を確かめ、返すお金について相談しました。

よくある疑問

Q. 子ども名義の口座は何歳から作れる?

A. 決まった年齢はなく、親が代わりに手続きして作れます。その場合は親子それぞれの本人確認が要ります。受付の条件は金融機関によって違うので、窓口で確かめておくと確実です。

Q. 財布をなくしたら、お小遣いを足すべき?

A. まずは探す・届けるを優先します。足すかどうかは家庭で決めてかまわず、それより次から持ち出す額をどうするかを親子で話すほうが役に立ちます。

Q. 貯金箱はいくつ用意すればいい?

A. まずは 1 つで十分です。貯める目的が増えたら、そのときに足していけます。

最初の一歩は、次にお小遣いを渡すとき、財布に入れる分と貯金箱に入れる分を子どもと一緒に分けてみることです。

いくら渡すかは 子どものお小遣い、いつから・いくら?、記録のつけ方は 子どものお小遣い帳、3 パターンを比べた にまとめています。

置き場所を分けても、子どもが自分で残りを確かめられないと、管理は親任せになりがちです。月に一度、財布と貯金箱の中身を一緒に数えるだけでも十分です。

お手伝いでお小遣いを渡している家庭なら、お手伝い記録アプリのできた帳も使えます。ためたポイントをお小遣い・体験・モノのどれに交換したかの履歴を、親子で見返せます。

参考