お手伝い表の作り方: 項目・ポイント・ごほうびの決め方と続けるコツ
お手伝い表を作ろうとすると、項目はいくつにするか、ごほうびはどうするかで手が止まりがちです。
この記事では、表を作るときに決める 4 つのことを年齢別の早見表にしました。幼児と低学年向けの最初の表の例と、続かなくなったときの見直し方も載せています。
お手伝い表の作り方: 年齢別に決める 4 つのこと
お手伝い表で決めるのは、項目・印のつけ方・ごほうびの間隔・見直しの 4 つです。
| 年齢 | 項目 | 印のつけ方 | ごほうびの間隔 | 見直し |
|---|---|---|---|---|
| 幼児 | 1 つから始める | できたらすぐ | その場で言葉で | 合わなければすぐ |
| 低学年 | 1 つずつ足す | できたら ○ を 1 つ | 1 日の終わりか週末 | 親子で定期的に |
| 高学年 | 1 つずつ足す | 決めた点数を記録 | 週末と大きな目標 | 親子で定期的に |
項目の数や交換までの日数は、子どもに合わせて調整します。「何個なら続く」という決まった数はありません。
高学年の「大きな目標」は、週末の小さなごほうびとは別に、何週間かためて交換するものです。
最初の表の例【幼児・低学年】
最初の表は、項目を少なく、「できた」が目で見て分かる形にすると始めやすくなります。家事の候補は、子どもの心の専門医の学会である米国児童青年精神医学会の家庭向け資料 (2018 年) にある例です。
幼児の例です。3 つ全部ではなく、1 つから始めてかまいません。
| 項目 | できたの基準 | 大人がすること |
|---|---|---|
| おもちゃを戻す | 決めた箱に戻した | 箱と範囲を示す |
| 買った物をしまう | 決めた場所に置いた | 軽い物を渡す |
| 食器を運ぶ | 自分の器を運んだ | 熱い物は大人が |
低学年の例です。新しい仕事は 1 つずつ足していきます。
| 項目 | できたの基準 | 大人がすること |
|---|---|---|
| 食卓を拭く | 食器を下げた後に拭いた | 布を用意する |
| 服をしまう | 決めた引き出しに戻した | 場所を一緒に決める |
| ほうきで掃く | 決めた範囲のごみを集めた | 道具の使い方を示す |
表は縦に項目、横に曜日を並べ、できた欄に ○ をつけるだけで十分です。
年齢ごとにできる家事をもっと見たいときは、子どものお手伝い、年齢別にできること一覧 にまとめています。
ポイントとごほうびは「つける時」と「交換する時」を分ける
表の ○ やシールをポイントとしてためるなら、つける時と交換する時を分けて決めます。つけるのはできた直後、交換は小学生なら 1 日の終わりか週末が目安です。
米国の公衆衛生機関CDCの手引き (2026 年) も、幼児にはできた直後に認めるよう勧めています。米国小児科学会の家庭向け解説 (2023 年) は、小学生向けに 1 日や 1 週間ごとの小さなごほうびを挙げています。
交換までが遠すぎると、子どもによっては効き目が落ちるのが難点です。米国の小学 6 年生を調べたReedとMartensの研究 (2011 年) では、交換を 1 日遅らせただけで効果が下がる子がいました。
30 マスの表なら、10 マスと 20 マスに途中のごほうびを置く方法があります。ポイント表の作り方を紹介する子育てブログにある例で、遠いゴールの手前に小さなゴールを作る形です。
続かなくなったときの見直しチェック
表が止まったら、作り直す前に次の点を確かめてみてください。当てはまった所を直せば、表はそのまま使えます。
- 項目が多い: 新しい仕事が一度に増えていないか
- 基準があいまい: 何をどこまでやれば印がつくか、子どもが説明できるか
- ごほうびが遠い: 次の交換までの条件が分かり、届きそうか
- 印をつけるのが親だけ: 親が忙しくて記録待ちになっていないか
- ごほうびが合わない: 今も本人が欲しいものか
- 印が消えている: 叱ったときの罰として、できた記録を消していないか
印をつけるのは、親でも子でもかまいません。大事なのは、できた直後に無理なく記録できるかどうかです。
ごほうびが続かない理由は、ごほうびシールが続かない 5 つの理由 でも詳しく扱っています。
実際の家庭では、どう工夫している?
保護者の事例を見ると、続いている表には次のような工夫があります。
- 一日にする量に上限を決めている
- 終わったことが目で見て分かる
- 記録や受け渡しの手間を減らしている
雑誌LEEのサイト (2024 年) に載った家庭は、夏休みの家事を子どもたちと相談して当番ボードを作りました。
終わったら磁石を裏返す形で、小学 1 年生の娘が日付を変えて翌日の当番を確かめていたそうです。
発達ナビに載った保護者のコラムでは、小学 5 年ごろから子どもが受け持つ家事が増えました。そこで、一日に貼れる磁石を 5 枚までにしています。疲れて家事が嫌いにならないための上限です。
別の家庭のブログでは、お手伝いの代わりに現金を渡していましたが、渡し忘れや帳簿づけが負担になりました。
そこでポイントをスマホで管理する形に変え、子どもが自分で残高を確かめるようになったそうです。
どの家庭も、表を作り直す前に、量や記録の仕方を変えています。止まったときは、新しい表を作る前に今の表の量と記録の仕方を見直すのが近道です。
よくある疑問
Q. ごほうびは付けないといけない?
A. 付けなくてもかまいません。当番ボードの例のように、記録と「ありがとう」だけで回している家庭もあります。
Q. 表はどこに貼るといい?
A. 子どもが毎日目にする場所が向いています。できた直後に印をつけられる場所だと、記録待ちが起きにくくなります。
Q. 頼んでもやらないときは?
A. 表より先に、頼み方を見直す方法があります。お手伝いをしない子への声かけ に、理由別の変え方をまとめています。
最初の一歩は、項目を 1 つだけ書いた表を作り、冷蔵庫に貼るところからで十分です。
紙の表は、月が変わるたびに書き直す手間がかかります。1 か月分をまとめて作っておけば、書き直しは月 1 回で済みます。
お手伝い記録アプリのできた帳では、表の項目を子どものやることリストとして登録でき、書き直さずに続けられます。
参考
- 米国疾病予防管理センター (CDC)「Tips for Using Praise and Rewards」2026 年 https://www.cdc.gov/parenting-toddlers/responding-to-behavior/using-rewards.html
- 米国小児科学会「Positive Reinforcement Through Rewards」2023 年更新 https://www.healthychildren.org/English/family-life/family-dynamics/Pages/Positive-Reinforcement-Through-Rewards.aspx
- 米国児童青年精神医学会 (AACAP)「Chores and Children」2018 年 https://www.aacap.org/AACAP/AACAP/Families_and_Youth/Facts_for_Families/FFF-Guide/Chores_and_Children-125.aspx
- ReedとMartens「Temporal Discounting Predicts Student Responsiveness to Exchange Delays in a Classroom Token System」2011 年 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3050479/
- パパママブログ「子どものお手伝いポイント表の作り方」2026 年 https://www.papamamamoney.com/kids-chore-point-chart/
- 雑誌LEEのサイト「【夏休み】手作りの子どもたちのお手伝い当番ボード」2024 年 https://lee.hpplus.jp/100nintai/2978726/
- LITALICO発達ナビ「お手伝いでママの気持ちもピカピカに!」年不明 https://h-navi.jp/column/article/35026613/3
- Amebaブログ『怒涛の育児』「トークンアプリを使ってみた」年不明 https://ameblo.jp/ana8402/entry-12823900051.html